ロボトレ機体(設計・基板製作)を一週間で作らされた話
この記事はマイクロマウス Advent Calendar 2023の15日目の記事です。
昨日の記事の話
昨日の記事は、T_Kimuraさんの「学生大会2023」でした。
2種目で表彰台、マイクロマウスでは特別賞と凄すぎます。マシン開発だけでなく、普段の生活からレベルを上げるというスケールの大きな話になっていて、この競技に対する思いが全面に出ていて刺激を受けました。reRoにもマイクロマウスをやっている人がいるので、マウスに関しての色々な記事を書いて欲しいです。参考になると思います!
自己紹介
初めてこういったブログを書くので、軽く自己紹介をしようと思います。
名前:tutui (@tutui1084)
所属:reRo (千葉工業大学) B2です。
競技:ロボトレース 2年目(2022年度から始めた)
高校から、のらりくらりとものづくりを始めて、3Dプリンタ(FFF/FDM・光造形)を使ったり回路設計したりプログラム書いたり色々しています。
本題前の茶番
本題に入る前に、この記事の題名にもなっている「ロボトレ機体を一週間で作らされた話」の前置きを書きます。(こっちが本編まである)
話は、私の所属している「reRo」が運営する大会reRo杯の試走会(7/29)まで遡ります。(詳しくはAdvent Calendar19日目のSHIMOTORI,Harukiの記事をお楽しみに)
左の半田ごてがtutui、右のロボトレ機体が先輩のノムさん(マイクロマウスAdvent Calendar 2023の13日目の記事を書いた人)です。
ということで、半ば強引(パワハラ)に基板を1週間で発注することになってしまいました。
私としては、夏休みの1ヶ月半を利用してゆっくり製作しようと考えていましたが、先輩からこんな圧をかけられたら・・・・
「いつか作る」が「今から作る」に変わっただけですが、1週間で機体・基板設計をするのは、いくら何でも厳しくないか?
しかし、やれと言われたらやるしかありません。
1機は自分で製作していたので、そのマイナーチェンジ版として作れば1週間でも作れるのでは?という甘々見通しで作り始めました。
一週間でロボトレ製作
回路設計編
(製作日数:1日)
このロボットに使われている部品を超簡単に紹介します。
(詳しくはテクニカルデータを見てください)
CPU:STM32F405RGT6
駆動モータ:DCX10L エンコーダ付き
モータドライバIC:DRV8874
IMU:MPU6500
吸引モータ:Telloのモータ(8520サイズ)
ファン:1個搭載 (サークルで自作)
1機目もだいたい同じ構成で製作しました。
変更した点は、
・ギラギラに光らせるために、異なる色のLEDを6色付けた。(デバック用・遊び心)
・モタドラ変えた。前のやつはMAX22201。リフローなら全然良いですが、手はんだなので今回は変更。
なるべくプログラムを変更しなくても動くことを最優先に。
CAD編
(製作日数:1日)
かなり短い期間での製作なので、CAD設計は最小限に。 (センサ基板が付いてなかったり、材質・色・見た目が適当なのはお許しください)
基板シャーシでスキッドステアの4輪駆動、センサバーは固定で、ファン一つの吸引機構を取り付けました。
reRoには、ファン1個と2個の人がいて、まだまだ議論が続いています。
パターン設計編
(製作日数:2.5日)
基板シャーシで設計しました。(本当は、基板は別でカーボンシャーシにしたかった)
理由は、
・基板を小さく設計して別のシャーシに乗せるには基板設計の時間が無さすぎること。
・reRo内で基板シャーシで吸引をやっている人がいなかったので、実験的な意味合い。
の2点です。
真ん中部分には、モータ・吸引ファンが来るので部品は配置しないように注意。
前方に吸引ファン・モータ、各種コネクタ系があるので、バッテリが後ろ配置になったのがかなりネックです。全日本までに機体の設計を見直します。
発注
先輩方からのレビューを乗り越え、何とか基板の発注を1週間以内で行うことができました。オススメはしません。
発注は、最近お世話になっているJLCPCBです。納期は金額と相談して、約5~6日ぐらいのやつにしました。(1週間掛からずに設計できて余裕ができたため、少し長めで金額が安いやつにした)
正確に覚えていませんが、メイン基板・センサ基板を5枚ずつ発注して、4000円以内だったと思います。
(部品の発注は回路図ができた段階でやって、基板が届いてすぐはんだ付けに取り掛かれるようにしました。)
完成
動確もすんなり終わり、大会までに完成させることができました。
(さすがに、草の根大会までに2次走行実装は間に合わなかった~)
基板以外のものは、発注後に加工・3Dプリンタで造形をしました。
おまけ(この機体の大会結果)
草の根大会
11位 (20機参加)
東日本地区大会
7位 (41機参加)
学生大会
4位 (35機参加) 2次走行実装
先輩方に負けて表彰台を逃しました。来年こそは・・・
まとめ
ノムさんの圧(パワハラ)に屈することなく、ロボトレ基板を1週間で発注して、草の根大会に新機体を間に合わせることができました。繰り返しになりますが、オススメはしません。
完成させることができたのは、先輩方のサポートがあっての結果だと思います。アドバイスして頂いた先輩方ありがとうございました。
ちなみにノムさんには、開発期間の1週間質問攻めにして、フィードバックをもらいまくってました。
今のところは、吸引機構 + 2次走行をしています。とりあえずは、このまま開発を進めてく予定です。まだまだやるべきことは多いです。
最後に
パワハラは良くないですよ!(多少の強引さは必要だと思いますが・・・)
来年は、reRo内に競争相手がいなくなるノムさんのライバルになれるように日々精進します。
明日の記事の話
明日は、N.Go.さんの記事です。
「うーーーん... なんか書きます」とのことですが、どんな話が出てくるのでしょうか?
マウスの話?社会人になっての話?
楽しみにしています。